2014/02/21.Fri

Blue Jasmine   75点

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ウディ・アレン監督の最新作「Blue Jasmine」。
昨年公開でしたが見逃していてやっと見る事ができました。
3月2日に迫ったアカデミー賞の主演女優賞、ケイト・ブランシェットが
有力視されている事で話題になっています。

ニューヨークで大富豪の夫(アレック・ボールドウィン)の妻として
何不自由無く暮らしていたジャスミン(ケイト・ブランシェット)。

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ある理由で富も家族も失い、妹の家に転がり込む所から映画は始まります。

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このジャスミン、大学もドロップアウトして若くして結婚し、
働いた事も無い。
とにかく何も出来ない、人の世話にならないと生きていけないのに
プライドが高く、浪費家で、人の事を見下す性格は直りません。

世話になっている妹の家も労働者階級の彼もけなして、
ひどい事を言い続けます。

働かなくてはいけなくて経験も知識もないのに
「ここまで飛行機はファーストクラスで来たわ、エコノミーに
乗る人の気が知れない」、
「onlineでインテリアデザイナーをするわ」と
地に足がついていないのです。
一文無しで居候なのに、エルメスのバーキンを必ず
持ち歩いている。
過去にしがみついている象徴でしょうか。
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現実と自分の意識のギャップを理解出来ないのか、
するのを拒んでいるのか精神を病んでいきます。
imagesジャ

この話は実話を元にしています。
2008年に史上最大級巨額の詐欺事件で逮捕された
バーナード・メイドフ事件とその妻ルースがモデルと言われています。

この作品の映画評を色々耳にしていてとにかくケイト・ブランシェットが
バカ女、イタイ女を演じる、と聞いていました。

でも確かにイタイのですが、私何だか身につまされました。
理由は違っても、この時代何かのきっかけで今まで当然だと
思っていた生活が、足元からガラガラと崩れ落ちる感じ、想像出来ます。
特にリーマンショック、311後は何一つ確かなものが無いと
感じ続けています。

ただウッディ・アレン監督の描きかたがこれ迄はイタくても
どこかほんわかモードだったのに対して、今回冷たさが残るのは
彼女が加害者の家族だからでしょうか。
馬鹿にしている貧乏な妹も、実は宝くじが当たったのに
ジャスミンの夫のインチキ投資話に乗ってお金を失っていたのです。
こんな被害者が直接・間接的に世界中に無数にいると思われ。

不安な時代を反映してか、没落をテーマにしたものも目につきます。
ずっと好きな元ニューヨークタイムス紙・ニューズウィーク誌の
コラムニストで小説家、Anna Quindlenの最新小説もその題材です。
またこれについては日を改めて。

ケイト・ブランシェットと言えば、これまで女王様を演じる事が
何度も有り、そのイメージが付いているので(映画「エリザベス」より)
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余計にこの役はそこからのギャップが生きています。

よく指摘されているのが、テネシーウィリアムズの戯曲で映画にもなった
「欲望という名の電車」との相似点。
欲望という名の電車
ビビアン・リー演じるブランチも贅沢趣味で財産を失い、妹の家に
転がり込んで来る、妹はブルーカラーの男性と(マーロン・ブランド)と
同棲している、神経を病む、という共通点が有り。
ビビアン・リーは「風と共に去りぬ」のお嬢様キャラと
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この役両方でアカデミー賞主演女優賞を獲得しています。
「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラは南北戦争後、
没落してからも戦後混乱の激動時を強く生き抜いていきます。

さてさて3月2日の今年のアカデミー賞でケイトも獲るのか。
私は彼女が獲るに1票です。
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↑ ゴールデン・グローブ賞でのケイト


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