2014/05/01.Thu

【読書】ジェーン・オースティンのブッククラブ

ブッククラブ

本好きとして、アメリカに来て興味津々だったのはブッククラブ。
図書館や書店等でよく”ブッククラブのお知らせ”を見かけます。
日本ではあまり見たことが無い。なになに?

どうやら集まって1冊の本について話し合うらしい。
何だか楽しそう。
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イメージ映像

そういえば「ジェーン・オースティンの読書会」っていう
映画も有りました。
読会


でも私の英語力で大丈夫かな?
日常英会話にはどうにか困らないけど他の参加者に
迷惑にならない程英語で文学を語れるのか・・。

と思いながら昨年近くの図書館で開催されていたのを
遠巻きにのぞきに行きました。
星明子
イメージ映像

図書館のミーティングルームで参加者が20名位いて、
あ、これは無理。こんな大勢の人の前で英語で本の事を話すのは
ハードルが高い・・・。とすごすごと帰って来ました。

でもやはり気になる、本好き同志で何を話しているんだろう、と
その翌月の図書館のでは勇気を出して部屋に入ってみました。
本は「The Moonstone」by Wilkie Collins(邦題:月長石)。
ミステリーだから読みやすいかと思ったら19世紀英国作品で
意外と手こずって読了出来ないままに参加。
少ししか話せず(読み終わってないのと雰囲気に押されて)
またすごすごと帰って来ました。

ところが今年になってうちのアパートの中でブッククラブが
立ち上がる事に。
これは、行ってみなさいって事でしょ?

で第1回の本が以前ブログでも取り上げた「The Monuments Men」。
リーダーも顔見知りで「是非来てね!」と
言われ、どうにか読み終えて参加しました。

アパートからワインも振る舞われ、各自好きなスナックも持ち寄り
10人位のちょうど良い会になりました。
みんな親切で私の拙い英語でもうんうん、とうなづいて
聞いてくれました。感謝!

第2回目は全く聞いた事が無い本で、参加せず。
やっぱり読みたい本を取り上げてくれないとつまらない。
憧れの「ジェーン・オースティンの読書会」、どこかで
やっていないかな?とDCや近所の図書館を
インターネットで調べても近々には有りませんでした。

ところが第3回目の4月のアパートのブッククラブが
ジェーン・オースティンの「Pride and Prejudice(高慢と偏見)」だと
いうお知らせが来たのです!
これは絶対参加するでしょ、青い鳥みたい。

ブッククラブに参加すると、漫然と読むだけではなく、
「こんな事を発表しよう」と考えながら深く読む習慣もつくし、
著者のバックグラウンドやその時代背景、どの様に作品が
評価されているか等調べるきっかけにもなります。

クラブリーダーが予め用意していた質問を皆にぶつけて
来る事もあります。
例えば「題の”Pride ”と”Prejudice”って誰のどんな所を
表してるんだと思う?」とか。

他の人達が自分とは全く違う視点で読んでいたり、別の角度から
光を当てられて新しい発見が有り、
何より同好の士の集まりなのでワイワイ楽しいです。

これからも良い本のブッククラブが有ったら行ってみる事にします。
長くなったので「Pride and Prejudice」の書評は次回以降に。

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2014/03/29.Sat

【読書】The Monuments Men

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"The Monuments Men" by Robert M. Edselを読みました。

モニュメントメンとは第2次大戦中、連合軍が組織した特別部隊
モニュメントファインアーカイブス(MFAA)に所属していた兵士達。
当初の任務はヨーロッパ戦線において、美術品や歴史的建造物を
戦禍から守る事でした。

ところがナチスドイツによる欧州各国での膨大な美術品の略奪が進み、
彼らの任務は次第にそれらの捜索・奪還の様相を呈してきます。

略奪された美術品はミケランジェロ、ダビンチ、ルノワール、モネ、
ゴッホ、フェルメールの作品等、数にして500万点にも
及ぶと言われています。

モニュメントメンは、兵士達と言っても主要メンバーは寧ろ
ハーバードやオックスフォード大学の学者、研究者や
美術館のキューレーターが中心で、戦闘員としては
いわば素人の集まり。年令も平均40代と兵士としては高齢。
その彼らが芸術品を失なわせたくないという使命感から
命を賭けて戦場に向かった、と書かれています。

このチームが結成されたのは1943年。
まだノルマンディー上陸作戦からずっと前の事なので
戦局もどちらにころぶかわからず、連合軍も多大の犠牲を出しながら
戦争をしている訳ですから「人命が危険にさらされてる時に芸術品なんか
どうでもいいじゃないか」という声が味方の軍の中にも多く。
彼達は十分な車両や装具も与えられないまま
敵味方両方の砲弾の危機に晒され、数々の試練に直面します。

ナチスドイツは略奪した美術品を様々な場所に隠していました。
それを探す糸口として、占領下のフランスの美術館員である
中年女性がスパイになりドイツ人の目を盗んで彼らに情報を提供します。
見つかったら殺される可能性もあるのに。
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命を賭けて情報を提供したフランス人美術館員ローズ・ヴァラン

やっと隠し場所が古い城や岩塩抗で有る事をつきとめ、奪還しに
行く場面がクライマックスです。
ヒトラーはもし自分が捕まったり処刑されたらその美術品を
爆破する様にとダイナマイトを仕掛けていたのです。
↑ 狂人としか思えません。
そしてロシア軍も迫って来ており爆発の危険も有る中
ぎりぎりの奪還作戦が始まります・・・。

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モニュメントメンは様々な人物で構成されています。
裕福なイギリス貴族学者から、アメリカ名門大学の博士の学位を持つ研究者、
メトロポリタン美術館のエリートキューレターがいるかと思えば、
貧しい南部の出身で「子供の頃水たまりに映る雲しか芸術はなかった」
とまで言われて疎外感を感じながら芸術を愛する兵士。
またユダヤ人で命からがらドイツを逃げ出した少年が
アメリカ移民となり、若い通訳兵士としてドイツに戻るなど。
実際にこの中には命を落とした人も1人ではありません。

因みに日本ではどうだったのかと思っていたら
先日c-spanの読書コーナーでモニュメントメン日本に5、6人いたと
著者が語っていました。
この活動内容も非常に興味が有ります。

またこの特殊部隊は2次大戦のみだった、旧隊員が朝鮮戦争時に
志願して断られた、
イラク戦争にもなかったと記述されています。

ドラマチックな話でこの本は映画化されました。
ジョージ・クルーニーやマット・デイモン主演で。
面白くないわけがないはずなのに、何故か評価がヒジョーに低い。(;゚ ロ゚ ) 
一体何故なのかまだ未見なのでわかりません。不思議です。
観たらまたお知らせします。

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2013/08/06.Tue

【読書】Personal History by Katharine Graham

「Personal History」 by Katharine Graham読みました。

katharine graham

自伝なのに、ジェフリー・アーチャーやシドニー・シェルダンの
小説より波瀾万丈で面白い!
「キャサリン・グラハム わが人生」として日本語の翻訳有り。
1998年本作でピューリッツア-賞も受賞しています。

キャサリン・グラハムは大富豪のユージン・メイヤーの娘として
「銀のスプーンをくわえて」生まれてきました。
メイヤー氏は大投資家、世銀の初代総裁、FRB議長も務め、後に
ワシントンポスト紙を買収し社主になります。

航空写真でしかおさめきれないお城のような大豪邸に住み、
その豪邸からニューヨークに旅行の際には列車を全車両借り切って
旅する、といった正真正銘のお嬢様なのですが、
母親から容姿や頭脳の平凡さを批判され顧みられず、
寂しい少女時代を送ります。

成長してシカゴ大卒業後、キャサリンは新聞記者になりますが、
その時期知合ったハンサムで貧しい生まれのハーバードロースクール卒、
ハーバードローレビュー紙の編集長も勤めた野心家の青年
フィリップ(フィル)・グラハムと結婚します。

自分の容姿にコンプレックスの有るキャサリンは魅力的なフィルと
結婚できて幸せを感じたのも束の間、徐々に夫の暴君ぶりが
顔をのぞかせ始めます。

フィルはキャサリンの父親からワシントンポスト紙を
譲り受け、後にニューズウィーク紙も買収し、権力を握るにつれ
妻の事を人前で罵倒したり浮気に走ったり。
羨望の的の存在であるはずのキャサリンは自分のことを
「ドアマットワイフだった」と語ります。
いつも自信が無くおどおどして不安だった、と。

挙げ句の果てに夫は浮気相手の若い女の元に走り
離婚を迫っただけでなく、キャサリンの父から
信頼を受けて受け継いだはずのワシントンポスト紙を
キャサリンの一族から奪い去ろうとし・・・。

ここからはネタバレになるので詳しくは書きません。
でも引っ込み思案で両親や夫の影に隠れていた主婦が
悩み,運命に立ち向かいながら一流のビジネスウーマンとして
社会に影響する存在にまでに成長する姿が描かれています。

ウオーターゲート事件の際にも政府高官からの圧力に
屈せずに信念を曲げませんでした。
映画「大統領の陰謀」(原題"All the President's Men")の
題材にもなった若い2人の記者の活躍も彼女の存在がなければ
日の目を見る事が無かったのかも。

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歴史の勉強としても女性の生き方の本としても楽しめる一冊です。

先日このワシントンポスト紙がグラハム家からAmazon.comの
CEOジェフ・ベゾス氏に買い取られました!

最近のアメリカ有名新聞各紙は財政難から身売りの話が続々と
出て来ています。
右派のコーク兄弟が、トリビューンカンパニーの所有する
The LA Times, The Chicago Tribune,The Boston Grove紙等の
買収を検討、との懸念が報じられています。
企業としての報道機関の在り方は今後どうなるのか。
ジェフ・ベゾス氏の手に渡った事でポスト紙はどうなるのか。
ベゾス氏は7月にはCIAのクラウド契約を勝ち取った?
との話も有り、ベゾス氏はどこに向かっているのか?
いずれも目が離せません。

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